涙色

思うままに、意のままに。

ワークライフバランスが気にいらない

就活をしている。

いや、就活はしていない。試験勉強をしている……これも微妙に本当か分からないのだが、兎に角私は今、進路について悩んでいる。

そして、進路について悩む中で思ったことを、少しだけ、語らせていただきたい。

今回のテーマはコレ!

 

ワークライフバランスが気にいらない」

 

気にいらない、なんて言いながら実際によく知っているとは言い難いので、簡単に定義を調べてみた。

ワークライフバランスとは、

「生活の充実によって仕事が捗り、上手く進む。

 仕事が上手くいけば、私生活も潤う。

 生活と仕事の、相乗効果を生み出す。」

という考え方のことらしい。

現在は内閣が進める働き方改革の中でも聞く言葉であり、私達就活生が仕事を考える上で考えなければならない要素の最たるものだと思う。

すごくいい考え方だ。

じゃあ何が気にいらないかって、いいと言いつつそもそもの考え方が気にいらない。

 

ワークとライフは、バランスをとるようなものではない。

 

ライフ……生活、とされていることが多いし、別にそれでも意見は変わらないのだが……これは「人生」という意味を持つ。

仕事と人生のバランスをとると言っているのだ。

仕事と人生を、まるで等価のように語っている。

それはおかしい。

仕事は、人生の中のほんの一部であるべきだ。

 

仕事を上手くいかせたいのは私生活の充実のためだが、私生活の充実は仕事のためではない。

私生活の充実は、それ自体が目的だ。

私の人生を、生きる意味を満たす、それこそがゴールだ。

それを勘違いしてはいけないのだ。

 

因みに、ワークアズライフという考えかたもあるらしい。

簡単に言うと、寝ている時間以外はすべて仕事! そしてその仕事こそが趣味! という考え方だ。

趣味を仕事にしているから仕事の充実こそが人生の充実よ! という人もこれだろう。

趣味が仕事になるから、私生活だって全部趣味だし仕事である。それは苦痛であるどころか、最高の充実だ。

面白い考え方だ。それもありだなと思った。

が、この考え方が主流になるのはちょっと困る。

 

仕事にならない趣味だってあるからだ。

本を読む。ゲームをする。テレビを見る。

工夫したり、極めれば仕事になるかもしれないそれらだが……この考えかたでは「仕事」にならない時点で切り捨てるように感じたのだ。

そうじゃない。私生活の充実の為にはあらゆる可能性があっていいし、それは別にお金にならないことがあったっていいのだ。

生産性が無くたって、それが趣味なら。それが好きなら、あっていい。

 

何故こんな言葉遊びのような部分をそんなに気にするのか。言葉は難しいからだ。

言葉のイメージというのは思う以上に強い。

ワークライフバランスという言葉を何度も何度も聞いていると、それが当たり前に思える。そもそもの思考が、生活と仕事をどう両立させるかになる。

別にあなたがそれでいいなら構わない。だが、あなたの部下が、子供が、社会がそれを常識にしていくのは、おかしな感覚だ。

 

結局はお金を稼がなければ生きていけない以上、私の考え方はただの我儘なのかもしれない。

仕事が無ければ、私生活の充実どころじゃあない。それは確かだ。

けれどちょっと見方を、言い方を変えてみるだけで。

あなたの頭を悩ませている「仕事」というモノをもう少し気軽に考えてもいいと、思えてくるのではないだろうか。

 

嫌な仕事は避けてもいい。合わなかったら辞めてもいい。勿論、時と場合にもよるが。

だって仕事は、あなたの人生を充実させるためのほんの一要素なのだから。

 

※本記事は,別ブログ「ポッと出に敗れる」にて2018/4/3に投稿していたものです。