涙色

思うままに、意のままに。

因みに最も好きなモノはオムライスであり、なんの影響も受けていない。

僕の世界は、好きな人を中心に回っている。

 

ここから恋愛詩小説でも始まるのかという出だしだが嘘で固めた掴みでは無く、そして誇張ですらないのだ。

僕の世界は、ずっと、好きな人を中心に回っている。

 

例えば僕は紫色が好きだ。ペンケース及びその中は紫一色で、WALKMANも紫で、部屋のカーテンも紫で、見つければ電化製品であろうと紫の物を買ってくる。だが紫色が好きになったのは間違いなく、小学校の時に両想いになったあの子と、高校の思い出そのものと言っていい彼女の影響である。

例えば僕はラーメンが好きだ。美味しく、種類が豊富で、何処へ行っても出会える最高の食べものの一つだ。ここまで食べるようになったのは、大学で出会いそして悲しませたあの優しい女性の影響だ。

例えば僕はゲームが好きで、特に対戦モノが好きだ。大学ではポケモンサークルに入り対戦に明け暮れる日々を送った…というほど強くはないが。そんな僕がポケモンを対潜の為のツールでは無い、好きなキャラクターとして意識し始めたのは、今も僕の心を捕らえて離さないあの不器用な少女のおかげに違いない。

 

僕は、僕の好きなものは、好きな人たちとの出会いによってできている。

 

勿論、その人たちに合わせる為に好きになったわけでは無い。その理屈なら今頃僕は腐の道を突き進んでいることだろう。あくまで好きになったのは僕が好きだったからで、その人たちはきっかけをくれただけなのだ。けれどきっと、その人たちに出会わなけれ僕はこれらの好きなモノと出会うことは無かっただろう。

 

そういう意味で僕は、好きな人たちと過ごした時間でできている。

 

だから今日も僕の世界は、好きな人を中心に回るのだ。